CAD面版って何?


CAD面版とは板紙や合紙などのトムソン抜加工の際に罫線で折り曲げた状態での

表層の割れ防止トルク低減精度向上を目的とした面切作業に使用する部材の種類で、

打抜機カッティングプレート(面盤)に施すものです。




なぜ今CAD面版が必要とされるのか?

 現在、一般的にGテープやシトーテープ、クリーズテープなどの溝切テープが打抜き現場で主流となっています。

昭和の時代面切作業はまだ溝切テープが普及しておらず、打抜き材を糊加工した後にカーボン紙で跡を付けた後、

溝切作業や刃の当たる外形をカッターで切り取るという事を1時間以上の時間をかけ施していました。

この面切作業はトムソン職人と言われ大変にステータスのある仕事でした。

 しかし面切作業のとりかかりから打ち抜き後のカッティングプレートに濡れ雑巾で水分を含ませての

貼紙の除去等(後にHタック糊なども出てきましたが・・・)大変に時間がかかり、生産性の低い作業でした。


このことから溝切テープを使用する転写がその手軽さから普及しはじめました。


 最初に普及に携われた方々は、職人価値の有る面切作業を素人でも簡単に出来る溝切テープへの変換に

大変なエネルギーをかけ取り組みをされた事と思われます。


・・・が反面この溝切テープもステンレス置面盤のリピート時の位置再現が甘く

溝巾設定も現場サイドで甘くしてしまうことから製品品質の劣化が見られました。

原因は抜型に対してのステンレス置面盤の位置合わせの甘さと共に、本来溝切テープは裏面接着力の弱さから

位置再現が甘くても材料を打抜くと罫線センターに溝切テープ自体が動く事も確認出来ていますが

反面、短い溝切テープ部分の補強の為の瞬間接着剤塗布を長い溝切テープにも施すようになり、

其の事で溝切テープのセンター位置移動が不良となり罫割れの原因になっています。

が、そんな中でも内抜生産現場での溝切テープの普及率はピーク時で70%位には達した様に私は感じています。

しかし、近年溝切テープ厚み部分の切削カット(手間のかかる作業です)など品質要求が日々厳しくなる中、

装着時間の短縮品質向上を目指す現場からの要求でCAD面版の設備をされる印刷紙器会社さんが増えてきました。

一番の利点はセット時の溝切テープの装着時間と溝切テープ厚み部分の切削カット作業時間の短縮と、

この切削カットの状態が管理出来る事で品質レベルが一定する事です。

この事は製品寿命が短くなり小ロット多品種になって来た為に新版での加工割合が増えて

セット時間の効率を上げなければならない事に気づいて来た為だと思われます。

 

この様に市場変化や高品質要求の高まりから今後、CAD面版はまだまだ普及されると思われます。


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このページは、CAD面版が2008年10月 4日 10:09に書いたブログ記事です。

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